『Histoire of Eternto−イストワール オブ エテルノ−』 第15話 咎の刻印を刻まれし楽園 ≪登場人物≫ ベルヴァルク♂(28歳):帝都センテリオ、オルディネガルデリア軍 将軍。 レヴァンダ♀(25歳):帝都センテリオ、オルディネガルデリア軍 副将。 謎の男♂(28歳):冒険者。 ファウクーン♀(??):喋る隼。 エーレ♂(26歳):自由と冒険をこよなく愛する弓使い。 ツェッカ♀:小さな妖精。 ユーリス♀(16歳):旅の僧侶。 シーラ♂(32歳):気の良い行商人のお兄さん。 イラーダ♀(20代後半):基本無表情だが黒髪の色白美人。さらっとした性格。人の気を逆撫でるの得意。 【HPはこちら】 キャラクター詳細や世界観は此方で確認お願いします。 【役表】 ベルヴァルク: レヴァンダ: 謎の男/ヨハン: ファウクーン: エーレ: ツェッカ: ユーリス: シーラ: イラーダ: *0*−00−0*0−00−*0*−00−0*0−00−*0*−00−0*0−00−*0*− ≪霧濃い荒れ果てた緑の大陸≫ ファウクーン(N):「霧深き荒れた大地に緑が生い茂る。 歪な過去と共に、人々から忘れ去られた大地。 そこは嘗て、女神ヴァレスティアに罪を問われ 咎人と刻印を刻まれた者達が歴史を紡いで来た場所。」 (足音が近づいてくる) レヴァンダ:「・・・っ!」 ベルヴァルク:「お前は・・・。」 謎の男:「ようこそ、セアカルディアへ。」 レヴァンダ:「何者だっ!」(得物に手をかける) 謎の男:「まってくれ、こちらに戦う意思は無い。」 ベルヴァルク:「確か、セアカルディアと言ったな。 お前は此処の住人なのか。」 謎の男:「残念だけど私は此処の住人ではない、けど 一体何処なのかは教える事は出来る。」 ベルヴァルク:「ならば答えて貰おうか。」 謎の男:「その前に。」 ベルヴァルク:「・・・。」 謎の男:「彼女の警戒を解いて欲しいな。 そんなに殺気立たれては話しずらい。」 レヴァンダ:「私はお前から信用を得ては居ない。 先ずは正体を明かして貰いましょうか。」 謎の男:「そう、だね・・・。」 ベルヴァルク:「ハザル・ジュリアスと言ったか。」 レヴァンダ:「ご存知なのですか?」 ベルヴァルク:「あぁ、円卓会議の傍聴室でな。 気配がまるで別人のようだが、恐らく同一人物だろう。」 謎の男:「間違いない。」 ベルヴァルク:「それ以前にも、一度面識があった筈だが・・・。」 謎の男:「・・・・。」 ベルヴァルク:「・・・・。」 ファウクーン:「『Histoire of Eternto(イストワール オブ エテルノ)』 第15話 咎の刻印を刻まれし楽園」 レヴァンダ:「さぁ、答えなさい。」 謎の男:「・・・誰かと気配が似てるかな。」 ベルヴァルク:「(食い気味)いや・・・俺の誤認だろう。 ・・・レヴァンダ。」 レヴァンダ:「は、はい。」 ベルヴァルク:「警戒を解け。」 レヴァンダ:「・・・畏まりました。」 謎の男:「ありがとう(微笑)」 ベルヴァルク:「・・・では、改めて説明して貰おうか。」 謎の男:「分かった。ここは・・・」 ファウクーン:『ディムアルサの眠る地。 アルシャディアとは遠く離れた所にある、 忘れ去られた大陸セアカルディア。 お前達にとっては未知の大陸だろう?』 レヴァンダ:「と、鳥・・・?」 謎の男:「あぁ、名はファウクーン。 姿は隼に近いけど精霊だ。守護獣とは違う存在だ。」 レヴァンダ:「精霊・・・“紡ぎし唄”か。」 謎の男:「そう、円卓会議で語られていた、今必要とされている鍵(キー)の一つ。」 ベルヴァルク:「・・・。」 レヴァンダ:「貴方が選ばれた人間なの?」 謎の男:「いや、私は違う。 彼女が勝手に着いて来ているだけなんだ。」 ファウクーン:『勝手とは失礼な。 何事にも“理由”は存在する。』 レヴァンダ:「・・・。」(理解出来ないと眉間にしわを寄せる) ベルヴァルク:「件の情報に詳しそうだな。」 謎の男:「ファウクーンに色々教えて貰ったんだ。」 ベルヴァルク:「・・・。」 ファウクーン:『お前達は何かに導かれて此処に来たのではないか?』 ベルヴァルク:「なぜ、そう思う。」 ファウクーン:『それは、私が精霊だからさ。 女神にもっとも近い存在だからこそ、 類似した“力”の動きには敏感なんだ。』 ベルヴァルク:「・・・・。」 謎の男:「少し、こちらから質問しても良いかな。」 ベルヴァルク:「あぁ、答えられる範囲だが。」 謎の男:「十分だよ。 君たちは一体何処から?」 レヴァンダ:「・・・っ(一瞬考えて)・・・帝国からよ。」 謎の男:「ファウクーンの感じた気配はニエンテのモノだったんだな。」 ファウクーン:『なるほど、彼も洒落た事する。』 レヴァンダ:「だが、ニエンテは・・・。」 ファウクーン:『彼の終焉は如何なものであったか。』 レヴァンダ:「なに?」 ファウクーン:『腹を立てる事でもなかろう。例え互いに関心がなくとも 女神の心たちは皆繋がっているからこそ思う事もある。』 ベルヴァルク:「女神の制約か。」 ファウクーン:『そう。どう足掻いても私たちは彼女の筋書き通りにしかならない。 先が見えている運命や未来に悲しむ事はしない。』 レヴァンダ:「・・・。」(複雑そうに) ファウクーン:『複雑か?』 レヴァンダ:「そういう訳では。」 ファウクーン:『(少しの間見定めて) ・・・お前は違うみたいだな。』 レヴァンダ:「?」 謎の男:「(少し考えて)・・・話変わるんだけど、良いかな。」 ベルヴァルク:「なんだ。」 謎の男:「さっきの質問。 私の口から説明するよりは、実際に見て感じた方が 分かりやすんじゃないかと思って。」 ベルヴァルク:「・・・。」 謎の男:「その場所に案内させて貰えるかな?」 レヴァンダ:「良からぬ事を考えている訳じゃないでしょうね。」 謎の男:「まさか。 もしかしたら、そこが君たちの導かれた理由かもしれないと思って。」 ベルヴァルク:「俺たちが来た理由だと?」 ファウクーン:『ふっ。 その分だと、分けもわからず此処に導かれたか。』 ベルヴァルク:「それを、お前達なら分かると?」 謎の男:「いや、私達にもニエンテの真意は分からない。 けど、可能性として見て欲しいんだ・・・どうだろう?」 ベルヴァルク:「何も見出せずに居るよりは幾分ましか。」 ファウクーン:『そうだな。 問題は解決する“かも”しれない。 取り敢えず行動を起こす事が先決だと思うが。』 ベルヴァルク:「・・・良いだろう。」 ≪見知らぬ丘の上≫ (歩きながら) レヴァンダ:「いつまで連れまわす気なの?」 ファウクーン:『あと少しだ。』 レヴァンダ:「目的地くらい告げ・・・。」 謎の男:「(食い気味)ほら、着いた。」 (廃墟・大きな壁画前) レヴァンダ:「廃墟・・・? 此処に一体何が。 (手探りで入ると壁がに対面する) ・・・っ!?」 ベルヴァルク:「・・・これは?」 ファウクーン:『2000年前、つまり“パトリティス”の時代に 女神に罪を問われ咎人と刻印を刻まれた者達が身を隠し 罪の浄化を行った地。』 ベルヴァルク:「その名がセアカルディアか。」 謎の男:「うん、この壁画や散乱しているモノが彼等の残した歴史の一部だよ。」 レヴァンダ:「此処にくれば分かると言ったわね。 それが、これ?」 謎の男:「そう。私は真実を追って・・・」 ベルヴァルク:「(喰い気味)その真実とやらは、シグルーンの事か。」 謎の男:「・・・・・・(微笑)、 君が相手だって完全に油断していたよ。 そう簡単に隠しとおせるものでも無かったみたいだ。」 ファウクーン:『だから最初に言っただろう。 無駄だ、とな。』 謎の男:「まぁ、そう言わずに。 正体を明かすのが遅れてしまってすまない。 (バサッと被っていたマントをフード部分を外す)」 レヴァンダ:「っ!」 謎の男:「こうして面と向かって話すのは今日が初めてかな。 ベルヴァルク=ガードナー将軍と レヴァンダ=オルグリオ副将。」 ベルヴァルク:「・・・やはりお前だったか。 聖騎士団セレスティアシュトルツの“元”副団長。 ヨハン=ロクスウェル。」 レヴァンダ:「ハザルと言う男は一体。」 謎の男:「ハザル・ジュリアスと言う傭兵は身元を隠すためのカモフラージュ。 今は私たち以外の人の気配はしない、だから隠す必要が無いのさ。」 ファウクーン:『それ以前に勘付かれていたんだ、余り意味がないだろう。』 謎の男:「そうとも言う(苦笑)」 レヴァンダ:「しかし、何故このような所に?」 謎の男:「・・・知っての通り シグルーンを追っている最中に、此処に辿り着いたんだ。」 レヴァンダ(M):「シグルーン?」 謎の男:「当人は途中で見失ってしまったけど、 何か重大な手掛かりがあるんじゃ無いかと思って調べていた最中で。」 ベルヴァルク:「移動手段は。」 謎の男:「来る時は、相手と同じ転移魔法で。 帰路に関しては、・・・実はお手上げ状態なんだ。 まだ全て調べ尽くしたわけでもないからね。 此処は一つ、君たちに委ねていいかな。」 ファウクーン:『頼りにしているぞ。』 ベルヴァルク:「宛てにされても困るが。」 レヴァンダ:「もし、その人物がまだ滞在しているなら 探し出して問い詰める方法もあるのでは?」 謎の男:「残念だけど、その手は使えない。」 レヴァンダ:「何故です。」 ファウクーン:『もう居ないからだ。』 レヴァンダ:「・・・っ。」 謎の男:「取り合えず、折角案内したんだ。少し調べてみてはどうだろう。 何か掴めるかもしれない。」 レヴァンダ:「この場所と我々が来た理由が関係していると?」 謎の男:「恐らくは。 ファウクーンの導きが正しければスグに分かると。」(微笑) ベルヴァルク:「・・・調べてみるぞ。」 レヴァンダ:「・・・はい。」 (暫く辺りを調べる。) ベルヴァルク:「ん、この石版に見慣れない文字が刻まれているな。」 ファウクーン:『読み取れるか?』(ちょっと期待してる風に見せる) ベルヴァルク:「・・・何か、あるのか。」 ファウクーン:『特に深い意味は無い。』(しれっと) ベルヴァルク:「・・・・(指でなぞりながら) 字が擦れていて部分的にだが、 “闇の力、混沌、女神、天地戦争、咎人、 世界の生誕、アルシャディア”・・・」 (一度手を止める仕草) レヴァンダ:「どうなされました?」 ベルヴァルク:「“神具、紡ぎし唄”・・・っ。」 (最後に読みとった文字は言葉に出さずに訝しげる) レヴァンダ:「神具。まさかその言葉が出てくるとは。 いや、でもここが2000年前の産物だとしたら ありえる話なのでしょうか。」 謎の男:「君は、その文字を読めるんだな。」 レヴァンダ:「・・・?」 謎の男:「あぁ、ごめん。 私にはそれを読み解くことは出来なかったから。」 ファウクーン:『その壁画に刻まれている文字は“古代文字”、 それを感じ取る事が出来るのは・・・』 ベルヴァルク:「(食い気味)ディムアルサに縁のある者、だと?」 ファウクーン:『そういうことだ、察しが早くて助かる。』 ベルヴァルク:「では、刻印と罪の浄化とは。」 ファウクーン:『天地戦争は誰が起こしたか知っているか?』 ベルヴァルク:「闇のモノだろ。」 謎の男:「一般的に知られているのはそうだね、だけど現実は違う。」 レヴァンダ:「どういうことですか。」 謎の男:「天地戦争を起こしたのは“人間自身”なんだよ。」 レヴァンダ:「っ!?」 ファウクーン:『お前が言葉に出さなかった最後に読み取った文字。』 ベルヴァルク:「・・・“魔神”。」 ファウクーン:『その力を使ってパトリティスを 危機に追いやった人間達がディムアルサだ。』 レヴァンダ:「しかし、ガードナー将軍はアルシャディア出身の筈。 その様な世迷いごとは・・・」 謎の男:「可能性として上げられるのは、 先人が何らかの理由で、この地を離れざる終えなかった場合。」 ベルヴァルク:「その子孫が俺だとでも?」 ファウクーン:『それなら、ニエンテがお前達を 此処に導いた理由が付けられる。 ディムアルサ特有の文字が解読できるのもその一つだろう?』 レヴァンダ:「そんな例え話ばかりしていても、結論には至らないのでは。」 ファウクーン:『ふっ、ご尤もな意見だ。』 謎の男:「話ばかり膨らませてしまった。 すまない。」 ベルヴァルク:「・・・いや。」 ファウクーン:『何か“心辺り”があるのであれば此処で色々調べてみるといい。』 ベルヴァルク:「・・・そうだな。」 謎の男:「私達も立ち往生している身だ、出来る事は協力はする。」 ファウクーン:『正確には読み解いて貰わないと困る、の間違いではないか?』 謎の男:「ははっ、そうとも言うね。 まぁ・・・その中でニエンテの真意を探り出せば良いとおもう。」 レヴァンダ「・・・推測ですが、先程読み取った言葉で、 “神具”や“紡ぎし唄”それらを含めた全てが此処に存在するのでは。」 ファウクーン:『賢いね。』 レヴァンダ:「ならば・・・」 ファウクーン:『(遮る)だが、今はその時じゃない。 どうしても探したいと言うのなら止めはしない。』 ベルヴァルク:「・・・聞いても無駄のようだ。」 レヴァンダ:「その様ですね。」 謎の男:「しかし・・・その石版に“魔神”と記されていたのは 意味があるのかもしれない。 彼女が此処に訪れたのもその理由が・・・?」 ベルヴァルク:「・・・お前は“魔神”の力を知っていたのか。」 謎の男:「・・・、彼女を追っているうちに絡んできた言葉だよ。」 レヴァンダ:「少し気になっていたのですが・・・ シグルーンとは一体。」 ファウクーン:『お前は知らないか? 4年前に聖都で大量殺傷事件があったのを。』 レヴァンダ:「っ! 一人の騎士の暴動によって騎士の名家が立て続けに滅家し、 教会関係者や騎士団の数名が亡くなったあの・・・。 まさかその犯人を追って・・・?」 謎の男:「そう、そのまさかだ。」 レヴァンダ:「しかし・・・、犯人は・・・。」 ベルヴァルク:「レヴァンダ。」 レヴァンダ:「は、はい。」 ベルヴァルク:「目の前の事にだけ専念しろ。 悪い癖だ。」 レヴァンダ:「・・・申し訳ございません。」 ベルヴァルク:「今、最優先すべき事は。」 レヴァンダ:「・・・“知恵を得る事”、です。」 謎の男:「私から一つだけ、歴史に書かれているものが全てとは限らない。 それだけは肝に銘じておいた方がいい。」 レヴァンダ:「固定概念は全て捨てたほうが良さそうですね。」 ベルヴァルク:「・・・あぁ。」 ファウクーン:『その調子だ。』 ≪ランガルト方面≫ (馬車の中) ツェッカ:『ねぇ、イラーダ。』 イラーダ:「どうした、小さいの。」 ツェッカ:『んもう、小さいのじゃなくて“ツェッカ”って呼んでってば。』 イラーダ:「そうか。」 ツェッカ:『イラーダって誰かに似てるのよね。 私の事そうやって呼ぶ所とか。』 エーレ:「誰かって?」 ツェッカ:『うぅん・・・。』 ユーリス:「最近の人? それともずっと昔の記憶かしら。」 ツェッカ:『・・・多分。 エーレと一緒にいる間では無かったと思う。』(自信なさげに) イラーダ:「何処かで会っている可能性があると?」 ツェッカ:『そうかなぁ、なんか気になる。』 シーラ:「お嬢さん一体いくつなんだ?」 イラーダ:「たわけ、女性に年齢を聞く輩がいるか。」 ユーリス:「シーラ、デリカシー無さ過ぎ。」 ツェッカ:『そうそう、女子は永遠の乙女なんだから。』 シーラ:「お、おう。 そうか、それはすまなかった。」 エーレ(M):「(こりゃ下手な事言えないな・・・。)」 イラーダ:「っというのは冗談だ。」 エーレ:「え?」 イラーダ:「実の所、7年前以前の記憶が殆どなくてな。 自分の年齢が分からない。 名も役目も人から聞いたものだ。」 ユーリス:「記憶喪失とか?」 イラーダ:「そのようだな。」 ツェッカ:『7年前に何かあったの?』 イラーダ:「うむ、嫉妬の念に囚われた一人の若者によって 里は半壊してしまったと聞く。」 ツェッカ:『えぇ!? 今は? 今は大丈夫なの?』 イラーダ:「生き残った里の者たちは平穏に暮らしておる。」 ツェッカ:『あぁ、よかったぁ。』 イラーダ:「もし、詳しい話を聞きたければ里の者に聞くと良い。」 エーレ:「ん〜・・・。」 シーラ:「エーレ、どうした。」 エーレ:「何か重要な情報を聞き忘れているような気がしてならないんだ。」 シーラ:「その、お前さんが受けている仕事の内容で、か?」 エーレ:「あぁ。」 ユーリス:「余り詮索する心算(つもり)はなかったんだけど、 仕事の内容って聞いてもいいの?」 ツェッカ:『私は言ってもいいと思う。 だって仲間だもの。』 エーレ:「そうだな。 仲間に隠し事は必要ないか。」 ツェッカ:『うん。』 エーレ:「俺たちは、王国シルヴェスタに 神具、聖爪アヴァルクの紡ぎし唄と選ばれし者の捜索を頼まれてるんだ。 んで、今向かっているトランティアの里はアヴァルクの故郷、 つまり縁の地だから何かしら情報が掴めるんじゃないかって事で期待されている訳さ。」 ユーリス:「なるほど。」 シーラ:「それで、三つの鍵(キー)が揃っているお前さんたちが宛にされた、と。」 エーレ:「まぁ、そういう事だ。」 シーラ:「しかし、あれだな・・・。」 エーレ:「何か問題でも?」 シーラ:「ツェッカやヤシュムが俺に気付かなかったのと同じで 相手が意図的に隠してる場合は探すのは大変じゃないか?」 ツェッカ:『そうなのよね。 女神様の心で繋がっていても 私たちは個体だしお互いに干渉しないから。 勿論、この前くらいの大きな力が動くと自然と感じるけど。』 ユーリス:「ニエンテの時よね。」 ツェッカ:『うん。』 エーレ:「それって、お互いに認識する方法ってないのか?」 シーラ&ツェッカ:『「うぅうん・・・。」』 (ユーリスの目の前にピンクの花びらが一枚舞ってくる) ユーリス:「・・・ぁ。 ピンクの花びら。」 ツェッカ:『私の記憶にある花ってこれよ! 綺麗〜!!』 イラーダ:「これはサクラと言う木だ。 ここら一体にしか生えない珍しい植物でもある。」 エーレ:「へぇ・・・。」 イラーダ:「さぁ、ここから先道が狭くなる。 馬車の移動も気を付けられよ。」 シーラ:「あぁ、分かった。」 イラーダ:「サクラ散りゆくは 悠久の風が流るる時の中で 出会いと別れも また 移ろう季節の訪れと共に」 謎の男:「次回『『Histoire of Eternto(イストワール オブ エテルノ)』 第16話 過去の創痍と不退転の決意」 レヴァンダ:「しかし、とんだ災難でしたね。」 謎の男:「え、まぁ・・・。」(罰悪そうに) レヴァンダ:「追いかけたはいいが帰れなくなってしまうとは。 一体どれくらいこの地に足止めをされていたんですか。」 謎の男:「ええと、それは・・・。」 ファウクーン:『一週間ほどだな。』 レヴァンダ:「いっ・・・しゅうかん。」(驚きを隠せない) ベルヴァルク:「俺達が飛ばされて来なかったらどうする心算だったんだ。」(究極に呆れている) 謎の男:「あはは・・・(乾いた笑い)」 もどる